1杯のコーヒーに使う豆の量は何グラム?

こんにちは、さいたま市北区の自家焙煎珈琲店のCOhere’s COffee(コーヒアーズコーヒー)です。
美味しいコーヒーを淹れるのに最も大切なことは計量することだと思います。
お料理やお菓子作りでもきちんと計量することで再現性が高まり、美味しくできますよね。
今回は実際に当店のホットコーヒーのレシピをお伝えしながらご家庭で淹れるための豆の量と湯量の考え方をお教えします。数字が出てきますが、結局は美味しければOKで難しく考えずに楽しみましょう。また、当店では1杯分の豆が小袋に入って計量要らずの「BEANS for one cup」という商品を先日リリースしました。オンラインショップや土呂店舗(ご用意ない日もあります)でご購入いただけます。

淹れたいコーヒーの量から考える

まずは、淹れたいコーヒーの量を決めていきます。湯量と出来上がりの量は異なりますが、お好みのカップの満水量で考えるのがおすすめです。
当店の黄色いカップは満水量が240gなので使う湯量は240gとします。
当店では「湯量÷16=豆の量」としています。
よって、240÷16=15gとなり、当店では一杯のコーヒーに豆を15g使用します。

次に当店のドリップバッグで考えてみます。
当店のドリップバッグは12gで販売しています。
使う湯量は、12×16=192となります。

ブリューレシオという言葉

コーヒーの世界では、豆量を1としたときに使用する湯量の比率をブリューレシオと呼びます。
当店の場合1:16のブリューレシオになります。
そして湯量を15にするとより濃く、17にすると薄くなります。
大体15から16.5がよく聞く比率になります。
好みに合わせてこの範囲内で抽出をしていただくと美味しいコーヒーが淹れられます。
もちろんブリューレシオ以外にもコーヒーを美味しく淹れるためのコツがあり、それらを組み合わせて1杯ができるわけですが、また別の機会にお話しできればと思います。
今回は1杯に使うコーヒー豆の量についてお話しました。簡単に言うと、あなたが使用しているマグカップの満水量÷16をしていただくと使う豆がわかり、その満水量のお湯を注ぐことで美味しいコーヒーになります。
ここから先は店主が考えるハンドドリップの意義についてお話をしていますのでご興味ある方はご一読ください。

人間はコーヒーメーカーではない

昨今はIOT化やAIの進化によりコーヒーメーカーもより高度な抽出をできるようになってきています。
私はあえてこの現代にハンドドリップをする意義を立ち返って考えることが重要に思っています。
先日Xでもトレンド入りして話題になった小学生バリスタがいらっしゃいましたね。記事のなかで「19cc多く注いでしまった」だからダメだというニュアンスのやり取りがあり、彼が注ぎの練習をして記録しているということが書かれていました。
私は取り組みとしては素晴らしいと思うと同時に、同じように淹れたいならコーヒーメーカーで良いのではと思いました。いくらでも電化製品に頼り再現性の高い抽出ができるなかで人間がコーヒーを淹れる理由はどこにあるのか、そこに着目したい。
店舗でお客様にコーヒーを提供することと、いわゆるブリュワーズカップなどの競技としてのコーヒーは全く別物だと思います。そこにはお客様からお金をいただくという圧倒的な隔たりが存在します。当店の1杯500円のコーヒーにお客様がお金を出してくれるのは「私が焙煎したコーヒー」、「私が淹れたコーヒー」、「私が考えたドリンク」に期待してくれているからであると想像しています。それを毎回同じ抽出をする機械に変えても500円以上の価値にはならないでしょう。特に私のような個人のコーヒー店では。
当店では店主の私がコーヒーを淹れます。ハンドリップもあればエアロプレスでの抽出もあります。いずれにしても私の手で、私が考えたレシピで淹れますが、結局のところ「美味しければOK」なのです。
ご来店お待ちしております。